Eliot代表の一条です。
私は映画が大好きで、
どんなに忙しくても週に1本は腰を据えて鑑賞します。
Eliotの講師やお客様の中にも映画好きは多く、
よくレッスン中にセリフの言い回しについてなど
盛り上がっていらして羨ましいです。
英語学習の観点からも、
洋画は非常に役に立ちますね。
いくつか意味がある、“may”という助動詞。
文法書で把握できる意味には
「許可」「推量」「祈念」があります。
簡単な日本語に直すと、
許可「~してもよい」
推量「~かもしれない」
祈念「~でありますように」
となりますが、
“maybe”などの単語もあり比較的わかりやすい「推量」に対して、
「許可」は“can”や“could”との違いが分かりにくかったり、
「祈念」はそもそも何なの?
といった疑問が浮かぶかもしれません。
そんな“may”使い方は、
名画のシーンで深く理解できます。
まず1本目は、『ローマの休日』
「~してもよい」の許可用法が印象的に使われています。
鎮静剤のせいでフラフラしながら、
新聞記者ジョー・ブラッドレーのアパートまでついてきてしまうアン王女。
ソファに寝かされた彼女は目の前のブラッドレーにこう言います。
“You may sit down.”
字幕では
「座ってよろしい」
と訳されているこの言葉、
その後のブラッドレーの苦い顔を見ても
ずいぶん高圧的な言い方だということがわかります。
親から子、教師から生徒など、絶対的な上下関係がある場合にしか使わない言い回しです。
うっかり使わないように注意しましょうね。
そんな言葉ですから、逆に
主語が自分である “May I ~”の表現は重宝します。
「いらっしゃいませ」は通常
“May I help you?”
と訳されますね。
2本目は映画のタイトルをご紹介する前に、
セリフの方を見てください。
“May the Force be with you.”
わかってしまった方も、きっといらっしゃいますね(笑)
この“may”は「祈願」の“may”
「~でありますように」
個人的には
「ありますように」よりも、
このセリフの字幕である
「あらんことを」
がしっくりきます。
ちょっと古めの、文学的な表現ですね。
“Force”というのは単純に“力”や“強さ”を意味し、
物理的な力にも精神的な力にも使えます。
だから案外、試験の前などに
“May the Language Force be with me.”
と言い聞かせてもいいかもしれません。
Mayの祈願用法も思い出せますしね!
「この映画の面白い言い回しを教えて!」
「この字幕、本当は何ていってるの?」
など、リクエストがあれば是非お寄せください。
一緒に知識を培っていきましょう。
escort tutor Eliot 代表
一条瑠花
“May the Force be with you.”
スターウォーズ・シリーズ
「フォースと共にあらんことを」